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「10分カット QBハウス」のマーケティングを考える②

みなさん、こんにちは。

中小企業売上アップコンサルティング専門 出口総合コンサルティングの出口です。

 

 

本日は、前号の続きで、

『「10分カット QBハウス」のマーケティングを考える②』です。

 

 

では、何のためにお洒落美容院に行くのか?ということを考えてしまいます。

 

 

それは完全に「自己満足」の世界であると思います。

 

 

「私は代官山の●●という美容室でカットしている」という、「ステータス」と、

その「お洒落な雰囲気」にお金を払っているのです。

 

 

人をたくさん抱えるお洒落美容室は基本的に分業体制で仕事をこなしています。

 

 

洗髪担当、カット担当、パーマ担当、染色担当、ブロー担当、掃除担当の新人などです。

 

 

私も学生時代は高い料金を払って美容室に行っていたので分かりますが、

実は分業なのであまりコミュニケーションが取れないのです。

 

 

会話が発生したとしても、カット以外の単純作業は新人や若手が大半なので

会話レベルは非常に低く、仕事やファッションなど当たり障りのない軽い会話程度なのです。

 

 

当時は、「何も言わなくても思った通りに仕上げてくれるから美容室に行くのだ」

というようなことを言っていましたが、その当時にQBハウスがあったとしたら

どうだっただろうか?と思ってしまいます。

 

 

また、世帯年収が300万円以下の世帯が全世帯の40%を占めると言われる

時代には、高級なお洒落美容室の経営は非常に厳しいのではないかと思います。

 

 

特にサラリーマンで所帯持ちとなると毎月の散髪に¥5,000を掛けることは難しいです。

 

 

駅構内のような、狭いけど好立地に出店し、しかも安くて技術力があるQBハウス。

 

 

片や、若者が集まるお洒落な一等地に高級感のある外観で出店し、たくさんの人を

抱えている高級美容室。

 

 

高級美容室の場合は、カットのついでにショッピングや遊びに行くという意味での

立地としては最高ですし、ハード(外観や設備)もお洒落である場合が多いです。

 

 

しかし、その分、家賃と人件費も高額になり、それが技術料(カット費用)として

消費者に跳ね返ってきます。

 

 

QBハウスの場合は、移動のついでに立ち寄れるという利便性があり、

カットの技術力も高く、非常に安いです。

 

 

しかし、その分洗髪は無く、接客などのホスピタリティーに欠けます。

 

 

他業種ですが、大手家電メーカーの隙間をぬって急成長しているアイリスオーヤマの

「機能絞り込み戦略」を思い出しながら美容業界のマーケティングについて考えていました。

 

 

ターゲットによって「機能(サービス)」を増減して、価格を決定する(調整する)

というのは非常に重要なポイントですね。

 

 

あまり必要の無い機能やサービスを無理やり付加して価格を高く設定する時代は

終わったように思います。

 

 

ターゲットにとって、本当は何が必要で、何が無駄(省いて欲しい)か、それを

理解して既存の商品やサービスを焼き直すことで、新たなマーケットを創り出せると

いうことを考えても良いと思います。

 

 

ちなみに、皆さんは、高級美容室と10分カットのどちらのサービスを利用しますか??

 

 

 

 

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