みなさん、こんにちは。
中小企業売上アップコンサルティング専門 出口総合コンサルティングの出口です。
ここ数年、顧問先の各企業で「ややこしいクレーム」や「理不尽なクレーム」が増えています。
ニュースでもたまにひどい内容のクレームで事件が起きていたりしますね。
しかし、実はクレームの内容をよくよく分析すると、余程理不尽なクレームを除いては、最初からいきなり
大きなクレームになることは少ないのです。
その対応の過程でお客様はモンスタークレーマー化していくケースが多いです。
では、お客様はなぜクレームを言ってくるのでしょうか?
●せっかく買ったのに残念…
●この商品を楽しみにしていたのに…
●今から使うのにどうしよう…
●他人へのプレゼントなのになぜ…
●いつも買っている商品なのに…
●あれだけ安心、安全、高品質って謳ってたのに…
このような気持ち、つまり期待を裏切られた時に本来の『クレームの芽』は発生します。
しかし、すぐに大きなクレームにはなりません。
その後の対応の仕方やスピードでクレームは大きく発展してしまいます。
つまり、お客様の希望・要望に対し、お店(会社)側の対応が食い違った時です。
お客様が、自分が購入した『商品』や『お店(会社)』に何を期待しているのかを正しく理解することで
クレームの防止につながりますし、クレームが大きくなってこじれる事も少なくなるでしょう。
上述の通り、クレームが発生した時は、その際の『初動』と、その後の『対応内容』によって
小さく収まるか、大きくひどくなるかが分かれます。
クレーム対応のポイントは次の3点です。
1)誰が対応するか?
2)いつ(スピード感)対応するか?
3)どう応対するか?
『初動とその後の具体的な応対』
・クレームが起こっても焦らず、急がず、嫌がらず。
・上司に隠さない。自分だけで無理に解決しようとしない。
・基本はクレームを受けた人が最後まで対応する(たらい回しにしない)。
・上司の対応がやむを得ない場合は理由を述べて早めにバトンタッチする。
・実は、クレームを言う方も嫌な思いをしていると思いながら応対する。
・感情的になったり、(原因が分からないのに)やたらペコペコしない。
・先ずはお客様の意見(クレームの内容)を正確にヒアリングする。
・意見(クレーム)の中身を正確に理解する。
・同じ説明を何度もさせない。
・お客様の希望を聞く(交換、返品、返金、意見を言いたいだけなど)。
・誰が(何が)悪いのか判断する。
・お店のスタンス(理念や方針)と照らし合わせる。
・(個人ではなく)お店(会社)としての回答を述べる。
・お店に非がある場合はすぐに謝罪する。
・クレームを言ってきた当事者以外にも迷惑を掛けていないか気遣いの気持ちを大切にする。
・お客様の期待にも配慮した謝罪を心掛ける。
・すぐに「返品」や「返金」にしない。
・クレームを共有する。
・クレームの原因が何かを特定し、再発防止策をすぐに実行に移す。
・時間を空けて再発防止策が実行されているかチェックする。
一番悪い対応は、
『またクレームか…。それくらいこの時期は仕方ないんだよな…。うるさいから取りあえず返金しとこう』
このような対応です。
お客様の意見の中身や希望を聞かなかったり、責任の所在を明確にしな間に
すぐに「返品」や「返金」をしてしまうのは危ないです。
例えば、私の顧問先のスーパーでこんなケースがありました。
客:『この野菜腐ってたんで交換してください』
スタッフ:『この商品は、いつお買い求めいただきましたか?』
客:『1週間前だけど』
スタッフ:『どのような保管をされていましたか?』
客:『車の中に置きっ放しでしたが…』
これだけ聞くと、『そんなバカな!!』と思われるでしょう。
これは特異なケースですが、嘘のような本当の話で実際にこのような人は激増しています。
何も聞かず、お店(会社)の意見も言わず「返品」や「返金」で対応してしまったらその後どうなるでしょうか?
時には毅然とした態度で対応することも必要なのです。
また、お店(会社)の中に『クレームに対するポリシー』が無く、ただひたすら謝罪するなども
感情を逆なでしてしまいます。
『何に対して怒っているか分かってるの?』などと言われたらお終いですね…。
そうならないように、クレームが発生した時の全スタッフ共通のオペレーションを決めて周知徹底しておきましょう。
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